ああ、、あんまり町田君に対しては使いたくない言葉だけど、、またもや”メンヘラ製造機(予備軍)”に出会ってしまったみたいだ…。いや!でも!町田君はもう気づいたから!きっと大丈夫!…だよね??
全人類を家族だと思っている町田君。彼の親切な行動は、すべて善意に起因しており、年齢・性別問わず、わけへだてなく周囲の人々に対して行われる。そう、それは素晴らしく正しい行為だ。
が、しかし。ここに恋愛が絡むとそうはいかなくなる。「大切なひとだ!」発言も、「頭ポンポン」も、見境なく異性に対してだけは、やってはいけない。でもね、”わからない”町田君はそれを、ナチュラルにやってしまい、猪原さんやさくらちゃんを混乱させることになってしまう。悪意が完全にないだけにタチが悪い。
「私だけを見て欲しい」と言いかけて言葉を飲み込んだ、ヒロイン・猪原さん。うわ、、これはつらい、、。だってね、彼、悪くないんだもん。だからここで彼を責めたら、まるで自分が極悪人にでもなってしまったような気になっちゃうよね。
でも恋愛における「好きなひと」ができるってことは、もう、博愛主義の精神では生きられないってことだ。だから、恋に目覚めた町田君の世界は、今までのような美しさを保ってはいられなくなるだろう。
ラストシーンで彼自身も、”猪原さんしか見えなくなる世界で、本当に良いのか?”ととまどいを見せている。町田君、恋には超鈍感なのに、こういう感覚は研ぎ澄まされているのがすごい。
この先どんなことが起こっても、町田君は猪原さんを自発的に優先できるだろうか。いや、そういった優先順位をつけることは、猪原さんを大切にすることではあっても、目の前の困っている人を見捨てる行為にもなり得る。だとすれば、それって”正しい”んだろうか??
でもね、町田君はまだ恋に気づいた段階。この先さらに独占欲や嫉妬心を知った時、彼は初めて猪原さんの味わってきた苦しみを、理解できるんじゃないかな。そうすれば、優先順位を決めなければならないことの意味が、善悪基準じゃなく、自身で実感できるはずだ。
だからね、町田君も残念だけど…少しは汚れてみてよ。ちょっとは醜くなってよ。恋を自覚したのなら、皆平等に愛せないんだと諦めてよ。だって猪原さん、いい子だから。ちゃんと町田君の”一番”でいさせてあげて。もう泣かせないでよ~(懇願)。
あのキリストのような町田君がいなくなるのは寂しい。でもそれ以上に、一途にひとりの女性を愛し、ときには嫉妬に狂うような、ニューバージョンの町田君も、私は見てみたいな。
↑町田君のようなひとが身近に実在していたら、きっと心が洗われるだろうねぇ。。