エンタメあれこれ

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世界は今日から君のもの 自分軸で生きないと人生乗っ取られちゃうよ

悲しげな門脇麦ちゃんの写真とポジティブなタイトルのギャップに惹かれて視聴してみたら…いやいやこの作品、ほんわかしたイメージとは真逆の、とんでもなくヒリヒリした作品だった…!


門脇麦、の華麗な指さばきが圧巻!『世界は今日から君のもの』本編映像+予告編

これ、癒し系ムービーだと思っているとかなり痛い目に遭う。麦ちゃんやYOUさんのアンニュイで甘ったるいしゃべりで、かなりごまかされてるけど、たぶんフツーに演じてたらどぎつーーい作品になっていたと思うよ。

 

しかし、登場人物全員が何かしら欠損した人物なのって、ありそうでなかなかないだけに、かなり新鮮だった。

ヒロイン・まみちゃんは、優しいし絵の才能もあるけれど、仕事をブッチする無責任さがあるし、まみちゃんのパパママは、DVもネグレクトもないけれど、”娘はなんのとりえもない、どうしようもない人間”と決めてかかってる。

 

職場の矢部さんはまみちゃんの才能を見出すけれど、元カノ・安藤さんの黒歴史を無断でさらすデリカシーのなさがあり、安藤さんは行動力があって気持ちの良い女性だけれど、考えなしすぎるきらいがある。

 

でも一番戦慄したのが、安藤さんの知り合いの公務員。ヤリモクで安藤さんを家まで送り届けたものの、彼女が泥酔したため、代わりに家にいたまみちゃんを襲おうとした凶悪クズ!!その彼が、なんと翌日に、引きこもりのための市民講座を開いているという悪夢。なんか、さすがに生々しすぎてドン引きしたわ…。

 

世の中に完全な聖人君主なんていない。そんなこと、頭ではわかりにわかってる。でもさ、ここまで赤裸々に描かれてしまうと、なんだかとてつもなく耐え難いものに感じられるよねえ~~。皆なんかしら欠点はあるもんだけど、だけどさ、こんなに丸見えだと苦しすぎる。もうちょっといい塩梅はなかったのかなあ~~(涙)

 

でもラストはまみちゃんが自分軸で生きていく道筋が見えたので、心底安心した。子どもを”ダメな子”呼ばわりして育てると、本当にダメになるからね。親元にいたら自分は他人の人生を歩まされることになる。そう確信したからこそ、一歩を踏み出す勇気が出たんだろうな。ーまみちゃん、よく頑張った!!

 

しかも、スケッチブックを盗んだマブチさんのアシスタントとして就職っていうのも、手堅い。まみちゃんは模写はできるけどオリジナルはなかなか書けない。それがわかってるからこそ、現時点での最適解なんだよね、アシスタントは。

 

自分の才能と向き不向きを考慮して、自立の道を切り開いたまみちゃんはスゴい!もちろんフィクションならではの、あり得ないラッキーの数々もあったけれど、何が一番あり得ないかって、自分を利用したり攻撃したりする人間に対し、まみちゃんが全く怒らないこと!だよーー!どうしたらそんなに寛容になれるのさ!?

 

…あ、”怒らない”んじゃなくて、”怒りを表現できない”のか?だからこその、あの、見事なサバゲー銃の乱射、だったのかもしれないね(苦笑)

↑私もまみちゃんみたく何か特技があればなあ。。。(溜息)

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