Gyao!で無料配信されていたので、何気なく視聴してしまったのだけど…この作品、副題の~こじらせ大人のシェアハウス~なんていう、甘っちょろ~い話じゃないよね!?しかも何かの呪文のようなタイトル、カカフカカの意味も、”可か不可か”をカタカナ化したものらしく、、そういう意味でも原作者さんの力量を感じさせるわ。。
んで、まだ前半の3話分しか視聴していないのだけど、とにかく、「彼女がその名を知らない鳥たち」のマイルド版、という印象を持った。「彼女が~」と違い、明るいテイストではあるものの、中身はかなりカオスでエグい。
ヒロイン・亜希がねえ~~~~。これまた過去設定やら、それに基づくキャラ設定が、整合性がありすぎて圧巻なんだわ。ほんと、原作者さん、スゴイよ。
思春期になんとなくスクールカーストに君臨していた少女が、就活を通じ自分が”何者でもない”ことを容赦なく突き付けられ、自信を無くし、虚無感を抱えながら、ただただ歳を重ねていっている、、そんな妙齢の女性が、ヒロイン・亜希だ。
その亜希が、ふと入居したシェアハウスにいる男二人に、ある種、搾取されまくるんだわ~~~。ああ~~!!これだから、自己肯定感とか自信って大事なんだよなあ!!!
君にしか頼めない、とか、他に頼れる人がいない、とかなんとか、口当たりのいい言葉にほだされて、あり得ない要求を飲んじゃうなんて、、ダメなんだよ!!、、でもさ、亜希が元カレの懇願を受け入れてしまう気持ちは、もう、痛いほどわかってしまう。
どんな要件であれ、誰かに必要とされるって生きる糧になるもん。でもさ、冷静に考えてみたらその”必要のされ方”が実はかなり重要なんだよね。なんていうか、最低限の人としての尊厳が確保されたうえで、必要とされなければ、ただただ一方的に自分が消耗し搾取されていくことになる。
しかも亜希ちゃん、元カレのみならず、シェアハウスのオーナーにまで、”ちょうどいい女”だから結婚して欲しい、なんて突然さわやかにプロポーズされる始末。でもコレ、口にこそ出さないにせよ、実は多くの男性が結婚相手に求めてる条件でもあるのでは??…って思ったら一瞬背筋が凍ったわ。ほんと、原作者さん、鋭いわ。
「最低限の常識と生活能力はありつつ でもめんどくさそうな夢も目標も特に打ち込むものもなくて そこそこ世話好き気質だけど 自分に自信なくて卑屈で消極的だからヘンにでしゃばったり調子のったりもしなさそうで…なんかね」
「全体的にちょうどいいんだよ 寺田さんて」
この上記のセリフに、”そこそこ容姿が可愛い(もしくは顔がタイプ)”が加われば、大体の一般男性の理想の結婚相手になり得るんじゃね??、、ひ、ひぃ~~~~、なんかこうして明確にわかりやすく言葉にされると、身も蓋もない。なんだかんだ男性は女性をコントロールしたい生き物なんだろうねえ、、。
しかしこのオーナーさんの場合、さらに”他の男と恋愛しても性行為をしてもOK”となるから、闇が深い。恋愛体質の女性なら、渡りに船な結婚条件かも?だけど、フツーならなかなかあり得ない感覚。そこに亜希へのなんとも形容しがたい侮辱を感じるんだよなあ~。
というわけで、こんな状況、カカフカカ(可か不可か?)って問われれば、即答で「不可!!」。たとえ亜希が”何者でもなかった”としても、(てか、何者かになんて、なってない方がマジョリティ!)ここまで雑に扱われる筋合いは全くないワケで。どんなに無気力に生きてても、最低限の人権は守られるべきなの!!
だから亜希にはなんとかこのカオスから脱却して、ちゃんとしたひとりの女性として接してくれる男性と幸せになって欲しいよねえ、、いや、恋愛じゃなくてもいい。自尊心を取り戻せるような仕事に出会うのでもいいのだけれど。。。
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