エンタメあれこれ

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ここは退屈迎えに来て 憧れから独り立ちしていく若者たちの姿 

う~~~~~~ん、、タイトルはかっこいいんだけど、、ちょっとこの映画自体が退屈すぎたかなあ。。なんとも残念な作品。フジファブリックの主題歌もすこぶるいいし、キャストも豪華で魅力的なひとたちばかりなのにね。。

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たぶんね、山内マリコさんの原作はきっと面白いと思う。ただ映画となると、どうしても、橋本愛×門脇麦×成田凌 の引きのパワーがハンパなくって、勝手に3者ががっつり絡んだお話なのか、と期待してしまうんだよね。

 

なのでまず、3者が絡むどころか、麦ちゃんに至っては橋本愛さんとも、成田凌さんとも絡まずに終わるっていう事態に、がっかり感が拭えないわけで。

 

しかも登場人物がやたら多く、時系列も飛び飛びなうえ、その個々の結びつきも薄く、ストーリーに勢いが足りない。なので、なんだかダラダラとした印象になってしまう。

 

話のテーマとか役者さんとか、音楽とか、個々のパーツは素晴らしい!のに、そこをうまく融合させられていない。それがこの作品の最大の問題点じゃないかな。

 

しかし高校生という時期は、「何者かになりたい」って思う、希望に溢れたものなんだねえ。。自分はいじめを受けていたから、そんな崇高な志なんて1ミリもなくって、「ここは退屈迎えに来て」ではなく、「ここは地獄だ、さあ逃げよう」っていう状態だった(苦笑)。

 

だから東京とか大阪への憧れ、とかは皆無で、ただただ地元から脱出したい、という一心のみ。なので、この作品に描かれている心情があんまりピンとこない。(それも辛口評価の大きな要因)

 

でも、スクールカースト頂点を極めた椎名くんの末路は、なんだかすごく残酷だったな。こういうのがリアルなんだとすれば、”憧れの君”を汚したくない人は、同窓会とか、ホント行くべきじゃないよね(苦笑)。

 

いや、でもこの作中の、私、あたし、サツキ、新保くん、のように、あまりにもヒーロー(椎名)に囚われ過ぎているひとは、逆に現実を見て目を覚ましたほうが良かったんだろう。崇拝対象から卒業し、自分の足でネクストステージに立つためにも。

 

というわけで、”キラキラした人物や場所に憧れても、それらが自分の人生を導いてくれるわけではない。自分の人生を輝かせたければ、自分でなんとかするしかないんだ”ということを痛切に感じさせてくれる、この作品。夢破れたタイミングで視聴すると、かなり刺さるのかもしれない。

 

↑ラストシーンの上京した朝子ちゃんは、10年後どんな景色を見てるんだろうね。。