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あのこは貴族 幸一郎の”養分”としての人生から卒業したダブルヒロイン


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ずーーーっと見たいと思っていた映画を、やっとこさ夏の終わりに鑑賞。

 

いやあ~~~しっかし、久々の邦画だわあ~~~。ホント、新鮮。しかも行間を読ませるタイプの作品だったので尚更感慨深い。これぞ邦画の十八番!だよねえ~。

 

で、肝心の作品なんだけど、前半のダブルヒロインそれぞれの人生を描く約1時間は、若干退屈だったものの、二人の人生が交錯してからは物語が動いていくのもあって、すんなりと楽しめたかな。

 

いろいろ思うところがあって、どこから語ればよいのか脳内が混乱しちゃうんだけど💦まずは、やっぱ、「女ともだち最強!最高!」という世界観。ありきたりな”恋愛推し”ではなく”友情推し”に振り切っているところがいい。

 

途中、「地方出身者は東京の養分」的なセリフがあったけれど、私はこの作品は”東京の養分”というよりかは、”男(幸一郎)の養分”になりかけてた女たちが、親友の存在を糧に、自分の人生を生き直す話”だったように思う。

 

幸一郎の、息抜き(愛人)として”養分”になるのか、はたまた妻として”養分”になるのか。割り切って誰かの”養分”として生きるのもアリっちゃアリだけど、くしくも結婚というイベントきっかけに、ふたりのヒロインは覚醒しちゃったんだよね。そしてふたりとも頼もしい親友に背中を押され、”養分人生”から卒業する道を選んだ。

 

あのラストの華子ちゃんの凛とした微笑みといったら!

「私に新たな第二の人生をくれてありがとう」と感謝の眼差しを送る華子と、ただの箱入り娘だと思っていた華子を、初めて魅力的な女性として見つめる幸一郎。ーなんという皮肉!青木家の生贄のようにしか捉えていなかった女が、別人のように生き生きとした姿で再び目の前に現れるなんて、ね。

 

幸一郎が、自分の人生のコマとして無意識に見下してきたふたりの女性に、実質的に下克上されちゃうっていうオチはあっぱれ。しかも幸一郎自身も“強者”ではなく、実は”青木家の養分”でしかない。彼は最上流階級でありながら、そうであるが故に、自分の人生を生きることができないのだ。

 

そうそう!でも唯一不可解な点は、華子の親友の逸子ちゃんが、どうして華子と美紀を会わせたのか、という点。だってさ、いくら女性同士が分断するのは好きじゃないっていっても、わざわざ同じ男の婚約者と愛人を引き合わせる必要なくね??ん~~~、親友だからこそ、結婚する前に忠告しておきたかった、とか??

 

どーしてもこの点に関しては、どう解釈していいか全くわからん☆仮に親友の婚約者が浮気をしていたら、自分ならどうするだろ??…少なくとも直接会わせたりはしないと思うんだけどな…???

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