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彼女がその名を知らない鳥たち 陣治の愛はエゴにまみれていても温かい

2020年1本目の視聴が、こんな重い作品になろうとは。ふと思い立って見てしまったけれど、、もう二度と見たくない!でも、見れて本当に良かった!!評判通りの秀作だった。


映画『彼女がその名を知らない鳥たち』予告編

蒼井優さん、といえば、「花とアリス」「フラガール」などで有名だけれど、正直今まであまり作品に恵まれてこなかったような印象があった。(個人的には「百万円と苦虫女」が◎)

しかし、この作品の十和子は、蒼井優さん以外では成立しえなかったと思う。彼女の今までのキャリアが余すところなく生かされている、というか。これほどのハマり役に出逢えて、本当におめでとう!と声を大にして言いたい。

 

ヒロイン・十和子は、まあ、なんというか、、同性から見ても、「男性からいいように利用されやすそうな」女性の典型だ。自己肯定感が低そうで、儚げで。意志が弱く推しに弱そうで。とにかくノーガードで隙だらけ。

その上、とびっきりの美人ではないけれど妖艶さも見え隠れするため、ゲスな男たちの性のはけ口にロックオンされてしまうのも、悲しいけれど説得力がある。(それを見事に体現してしまう、蒼井優さんのすごさよ!)

 

そんな十和子を、”悪用”せず、全身全霊で庇護し大切に扱った唯一の男性が、陣治だ。多くの視聴者もコメントしていたけれど、なぜ彼はここまで十和子に無償の愛を捧げられたのだろう?

 

原作には細かく描写されているのかもしれないけれど、少なくとも映画内ではこれに関する丁寧な説明はない。会社で傷だらけの十和子に一目ぼれしたから?、、でもそれだけではあまりにも理由が薄っぺらすぎる。

 

そこで勝手に深堀り&推測してみたのだけれど、おそらく、陣治のこの”常軌を逸した愛情”の根本には、自分が”種なし(←映画内でこう言われていたので、おそらく無精子症かなにか?)”であることが大きく関係しているのではないか、と思われる。

 

おそらく陣治は、過去に自分が”種なし”だったことが原因で、かなり辛い破局を経験しており、そのトラウマから、「自分は女性に愛されるに値しない男だ」という呪いに縛られ続けていた人だったのではないだろうか。

 

だからこそ、十和子に無下に扱われようと、他の男と寝ようとも、怒れなかったのだろう。そして、もし、水島が普通にいい男だったならば、たぶん陣治は十和子の恋を応援し、快く送り出したはずだ。十和子の幸せが、自身の救済でもあったはずだから。

 

陣治は自分の命がもう長くはないことを、なんとなく察知していて、おそらく最初からああいう形で、自分ではどんなに欲しても得ることのできなかった、”子どものいる普通の幸せ”を十和子に代わりに獲得して欲しい、と託すつもりだったのだろう。

 

そう考えると、あれほど美しく見えた陣治の”愛”も、実はエゴにまみれている。でも、それでもだ。その”愛”は、黒崎や水島が示した偽りのものではなく、本物であったことは間違いない。十和子は陣治にとって自分の分身のような存在であったのだから。

 

本物の愛を知った途端に失った十和子は、その後どうなったのだろう。陣治の思惑通り、幸せになっているだろうか?…おそらく、その可能性は限りなく低いと言わざるを得ない。

 ↑↓同じく阿部サダヲさんが演じる、陣治のキャラと、「anone」の舵のキャラは、若干被っているような気がする。

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